Walking in the jungle


ジャングルを歩く 2006-7 

電車での永遠の別れ。

永遠の別れの瞬間にならなければ、人間はドラマチックにはならない、今の人々の肖像。永遠というコンセプトは現代社会ではなかなか味わえなくなってしまった。けど、自分はそう気づく前に、電車に向かって大きく手を振ることが相手の心へつながる事と信じてる。
時間。
この煙がきっと、あの時居た地と、今の瞬間を結んでくれる。歴史はこうやって出来上がっていくのだろうか?

2006年に初めてバルト三国のラトビアを訪れた。
1904年に日露戦争勃発の鍵となったソビエト連邦軍がバルト海のレオパーヤから日本へ辿り攻めた地 で、“ジャングルを歩く”というシリーズは始まった。極寒の海辺に浮かぶ要塞が目に飛び込んできた外はマイナス10度。道案内のアンドレスは小さい頃よくここで遊んだという。私は持参した夏ドレスに着替え、献花のため 海岸へ向かった。寒さに叫ぶ私を見守る横にアンドレスがシャッターを押す、史実にマーキングした事にする。「104年前、ここからロシア軍が日本に向かった。」

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